やぐち建築士の備忘録

日々思うところをつづるブログ

読者ハ読ムナ(笑)

やぐちはあまり本を読まないのですが、最近買って読んだ本を紹介。

 

読者ハ読ムナ(笑):

いかにして藤田和日郎の新人アシスタントは漫画家になったか

(著:藤田和日郎、飯田一史)

 

「藤田和日郎」は、週刊少年サンデーで活躍している漫画家。

代表作は「うしおととら」とか、「からくりサーカスとか」。

 

この著書は、これから漫画家を目指す人のためにまとめられた本。

でも、漫画家を目指してなくても、漫画が好きな人は読んで楽しいと思います。

 

乱暴に言ってしまうと、

①漫画家になるのに「コミュニケーション能力」は大事だよ。

②自分の作品を批判されても、それは自分を批判されたわけじゃないよ。

の2点について、セリフ口調で物語形式にてまとめられている。

 

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①漫画家にはコミュニケーション能力が大事

漫画は編集者と一緒に作り上げていくものだから、編集者と話し合う能力は必須だそうな。

もし「人と話すのが苦手だから、絵を描く漫画家になりたい」って思ってるなら、そいつに「漫画家を目指すな」とは言わないが、相当苦労する覚悟がいるぞ!ということらしい。

 

②自分の作品を批判されても落ち込んでちゃいけない

一生懸命描いた漫画は自分の生き写しのように考えてしまうが、そうじゃない。

まあ、当たり前のことなんだけど、自分が描いた漫画は自分自身とは別物。

編集者に自分の漫画を批判されると、まるで自分自身の人格を否定されたように落ち込んでしまう事例が多いらしい。

しかし、編集者は作品をよりよくするために批判しているのだから、自分自身と自分が描いた漫画を切り離して、「こういうことを伝えたくてこういう描写にしたのですが、これでは伝わらないんですね」とか、「じゃあどうすればいいですかね?」とか、冷静に質問して理由を確認するのがよりよい作品作りには大事なんだとか。

 

 

ま、内容を詳しく知りたい人は買ってみてください。

漫画が好きな人は読んで面白いと思います。

 

前前前世(映画「君の名は。」主題歌、RADWIMPS)の歌詞内の「何光年」について思うこと

公開初日の8/26(金)に映画「君の名は。」を観て。

かなり良い映画でした。

そのときはこんな興業収入がすごいことになるとは思ってなかったけど。

その感想はまた今度。

 

その主題歌である「前前前世」も映画とかなりマッチしてまして、ニュースで「君の名は。」がとりあげられるたびに主題歌も流れるのでいつの間にやら気が付くと口ずさむようになってしまっていました。

ちょうど今月末が期限のCDレンタル無料券(TSUTAYA)があったので、さっき借りてきました。

 

RADWINPS 君の名は。

 
前前前世 (movie ver.) RADWIMPS MV

 

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「前前前世」の歌詞をみて

この「前前前世」の歌詞を見てたんですが。。。

こんなフレーズがあるのね。

 

どっから話すかな 君が眠っていた間のストーリー

何億 何光年の物語を語りにきたんだよ

けどいざその姿この眼に映すと 

 

歌詞でよくみる「あるある」。

いやいや、今回は

「何光年」が表すのは距離なのに、「何億年」と並列に並べられているのは変じゃねぇか!

なんてヤボなことを言うつもりなんてないのよ?

 

ちなみに、当たり前のことだけど、一応記載。

・年  → 時間の単位

・光年 → 距離の単位

 

確かに、「1光年」=「光が1年間に進む距離」である。

光速は約秒速30万km(30万km/s)なので、1光年=約9.5兆kmとなる。

置き換えてみると、

 

どっから話すかな 君が眠っていた間のストーリー

何億年 何十兆kmの物語を語りにきたんだよ

けどいざその姿この眼に映すと 

 

うん。

当たり前だけど、意味が全然通じない。

 

だけども、この「前前前世」は、映画「君の名は。」のために、そのストーリーと照らし合わせながら、映画監督とセッションしながら作ったという逸話もある。

それゆえに選ばれた単語が「光年」だったに違いない。

え?どういう意味かって?

つまり、

・主人公2人が距離的にも時間的にも遠く離れているということを表したかった。

・物語に彗星が絡んできてるので、宇宙っぽさをかもしだしたかった。

・彗星が1200年周期で地球に接近するという設定だったので、規模が大きく壮大であることを表したかった。

以上の理由より、今回のような歌詞となったのであろう。

 

・・・・・・

だけどね?

やぐちは思うのですよ。

 

それでも、「何億年」と「何光年」は釣り合わないと。

え?意味わかんない?

つまり、言いたいことは、

 

「壮大さ」という観点でみても、

「億年」の方が「光年」よりはるかに壮大だと思うの。

 

つまり、こういうこと!!

「億年」>>「光年」

 

なんでかって? 

 

「億年」と「光年」とを比べてみましょう

わかりやすく、「1億年」と「1光年」を比較することにする。

 

1億年は もちろん時間の単位。

人の一生が100年と仮定すると、人生100万回分。

すごく壮大ですね。

 

対して、1光年を分析してみる。

人類の英知により手に入れた「第二宇宙速度」。

その速度は、なんと秒速11.2km!!

 

え? まず「第二宇宙速度」がわかんないって?

ロケットの打ち上げあるでしょ?

あのロケットのスピードだよ。

燃料問題は置いといて、あのスピードで飛行し続けることができると仮定し、1光年を進むのにかかる時間を算出してみる。

実はこれ、結構簡単。

光速が秒速30万kmなのだから、

 30万km/s ÷ 11.2km/s = 約27000

つまり、光はロケットの2.7万倍速い。

ゆえに、1光年(光が1年間で進む距離)をロケットで進むと2.7万年かかるということ。

だから、直感的に「1光年」って、イメージ的に「何万年」程度の壮大さなのよね。

 

ね?

「億年」と「光年」だと釣り合わないでしょ? 

 

どうすれば良かったのか?

どっから話すかな 君が眠っていた間のストーリー

何万 何光年の物語を語りにきたんだよ

けどいざその姿この眼に映すと  

 

普通に、「何万年」と「何光年」を並べれば良かったんじゃないかと。

ま、余計なお世話だろうけどね。

 

とにかく、何が言いたかったかというと、

めっちゃ時間かけてこの曲作ってんだから、「何光年」が距離の単位だと気づかずにリリースに至ったわけねぇだろっ!!

RADWIMPSも新海誠もそんなアホなわけないだろっ!!

 ってこと。

 

 

 

 

 

何光年でも この歌をくちずさみながら

 

あ、やっぱただ間違ったのかも。。。

映画「シン・ゴジラ」を観て

岡田斗司夫のゼミ7月31日号をYoutubeで観てしまい、なんか急にシン・ゴジラを観に行ってしまいました。


岡田斗司夫ゼミ7月31日号「シンゴジラを見なければいけない5つの理由~ここが特撮映画の正念場!!」

 

 

 

結論から云うと、傑作でした。

 

実はやぐちは、これまで数々のゴジラシリーズの映画を1本たりとも観てないのです。

なので、まず「ゴジラ愛」的なものがありません。

パニック映画自体があんまり好きじゃないし、「ゴジラ対キングギドラ」のような怪獣同士が戦うなんて全く興味が湧きません。

 

さて、一体何が良かったのか?

 

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1.ポリティカルフィクション

もちろん、サイエンスフィクション(SF)ではあるんだけど。

今回のシン・ゴジラは、「映画」というより、「『もし、現代日本にゴジラが現れたら…』というシミュレーション映像」っていう感じ。

「ゴジラ」という嘘(フィクション)以外の嘘を徹底的に排除している。

 

日本のサブカルチャーは昔からこういう世界観の創造がうまい。

漫画、アニメでも、やぐちが子供のころから、「リアルさ」を追求したストーリー設定がありあふれていた。

ロボットものでいうと、「ザンボット」とか「イデオン」とか「ガンダム」とか。

まあ、上記3作品のうち1つもやぐちは観てないけど!

(ウィキペディアでちょっと解説読んだくらい)

 

そういう話の展開を模倣したハリウッドは、ここ最近アメコミ作品「スパイダーマン」とか「スーパーマン」とか「バッドマン」とか「アイアンマン」とかで、苦悩するヒーローを描いている。

 

もちろん、「ゴジラ」だってハリウッドで作られましたよね?

ハリウッドらしく、「リアルさ」を追求して。

でもあの「リアルさ」はあくまで「物理的」&「科学的」&「映像的」なリアルさでしかない。

 

「あ~違う違う。

 リアルにえがくっていうのはこういうことなんだよ。

 リアルを魅せるのは日本に任せときな」 

 

っていう感じで作ったのが、今回のシン・ゴジラなんだと思う。

 

 

2.2時間以内で上映時間をまとめた

役者の自由をすべて排除してたと思う。

無表情なまま、難しい熟語を並べながら、ひたすら早口で原因の究明、解決策の模索をしていく。

これがマジで全員早口なのだ。

これまでの映画でこんなに早口で、ひたすら会議状況のみ描写したものはほとんどなかったと思う。(踊る大走査線とかはやってたか?) 

危機が迫っているからって、急に感情的になって声を荒げたりなんかせず、みんな黙々と静かに業務に従事している。

そして、少し感情的になってしまうと、「落ち着け」と周りに諭される。

 

リ、リアルすぎる。。。

まあ確かに、普段会社勤めのサラリーマンってこういう風に会話進めてるよな。

きっと官僚なんて、もっとそうなんだろうな。と思わせる説得力がある。

 

だからこそ、 

全国のおっさんサラリーマンの心をわしづかみ!! 

 

思い返しても、静かな緊張感がよく表現できてた。

 

心の底から思うのは、

「藤原竜也が出てなくてホントよかった」

 

あいつ出演したら、全部ダメにされてただろう。

(やぐちは映画界とかよく知らんから、↑の赤文字はアホな心配かもしれんが)

 

 

 

 

 

興業収入はどこまで伸びるのか?

正直、おっさんしか面白いと思わないだろうこの作品がどこまで日本で受け入れられるか見物である。

これが売れないと、おっさんが面白いと思える邦画にスポンサーがつかず、二度とこういう映画が作られないような気がする。

 

全国のおっさんは、1800円払って是非観に行ってほしい。

そうでないと、未来の邦画は、ポケモンとワンピースのみになってしまいますよ?

 

by 来月アラフォー仲間入りのやぐち

 

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