やぐち建築士の備忘録

日々思うところをつづるブログ

豊洲の空洞問題について物申す

「豊洲新市場に問題発覚!?」ニュースの第一報からどれくらい経っただろう。

一向に状況説明が不足したまま日にちばかりが過ぎていく。

あまりに報道が閉鎖的でイラついてきたので、ちょっと書いてみる。

 

私は「小池百合子」が大嫌いなので、どうしても「無能な小池百合子がただかき回しているだけ」のように感じてしまう。

その点を考慮したうえで下記文章を読んでもらえると幸いである。

(積極的に情報を集めておらず、テキトーにワイドショーを観て得た情報に自分の知識を載せているので、少しとんちんかんな意見を述べてるかもしれないことは留意ください)

 

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盛り土されないと何がダメなの?

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 ※TBSのニュース番組から画像拝借

 

本来なら、全体に盛り土して、そのうえで建屋を建設する計画だったそうな。

それを盛り土をやめて、上図のように、建物下部を空洞にする計画に変えているということで大問題になっている。

 

だが、この計画、一般の建築士からしても、

「何がダメなのかさっぱりわからない」

というのが本音。

 

まず、「空洞」という言葉が気にくわない。「ダメだ」と言いたい側が選んだ単語にしか思えない。

 

そもそも、建物の下部(基礎部分)を空洞にするのは、建物として当たり前のことである。(4.5mはちょっと大きいなとは思うけども)

特に、床下に配管などが多数通る場合、空間(ピット)を設けている方がはるかにメンテナンス性が良い。

というか、配管を全て土で埋めてしまうなんてアホである。

当初の盛り土をする計画でも、空間(ピット)は設けていたに決まっている。

それが4.5mよりはもっと浅かったのだろうが。

 

まず伝えたいのは、建物の耐力上は空間(ピット)があっても全く問題ない。ということである。

 

盛り土が土壌汚染対策になるのか?

建築士は「建物のプロ」ではあるものの、「土壌汚染対策のプロ」にあらず。

(もちろん、土壌汚染に詳しい建築士もいるにはいるが、そんな人はマレ)

土壌汚染地盤への建設時、建築士は土壌汚染の専門家に相談し建物を計画することになる。

やぐち建築士も、そんな「普通の」建築士なので、土壌汚染には明るくない。

だけども、「盛り土が土壌汚染対策になるのか」については、はなはだ疑問である。

 

盛り土を敷地全域に設けてたとしても、これが浸透性の盛り土であれば、むしろ逆効果になる可能性もある。

盛り土はあくまで「運ばれてくるまで」が健全土であって、汚染土の中の汚染水を吸い上げてしまうと汚染土になるのだから。

敷地全域に盛り土するよりも、その直下の砕石層を常に観測できるようにしている今の計画の方が、貯まった雨水を常に調査できるし、ピット内の水と建物1階床とを絶縁できてるので、むしろ良い計画な気さえする。

 

なぜそもそも計画を変更したのか?

もちろん、建設コストを下げるためだろう。

豊洲への移転計画では、原因は多数あれど結果的に建設費が大きく膨らんでいるのは確か。

少しでも建設コストを抑えるよういろいろ工夫する必要があったはず。

どう工夫をすれば、建物の品質(耐力面、安全面など)を保ったまま建設コスト抑えられるか?

そんな中、敷地全体を盛り土する計画だと、外部から健全土を大量に搬入することで莫大なコストがかかっていて、それが無駄だと判断したのではないだろうか?

 

私は土壌汚染対策にはあまり詳しくないが(これ書くの2回目だが)、当初の盛り土計画と、今回の大きな空洞を設ける計画ではそこまで汚染土に対する安全性は変わらない気がする。(むしろ、空間(ピット)があった方が確実に絶縁できて安全では?と思うが、それは一旦置いとく)

 

ここで本当の所ははっきりしないものの、当初の盛り土計画の方が汚染土に対して若干安全な計画であったと「仮定」しよう。

 

<仮定>(※下記はあくまで仮定である)

・厳守しなけれらなければならない安全性:100

・当初の盛り土計画で確保できる安全性 :110

・建物下に空間を設ける計画で確保できる安全性:105

 

上記のように、空間を設ける計画に変更すると、守らなければならない最低品質は確保できる上に安全性はほとんど変わらない。かつ、健全土の運搬量が格段に減り、数十億円の建設コストが軽減できるとする。(数字も仮定なのでデタラメですよ?)

あなたが都の役人だったとしたら、どうします?

盛り土やめませんか?

 

移転しなければならない事実から目を背けるな

そもそも、築地から移転しなければならないことは必須なわけで、今更何を議論してんだって話。

議論する内容がお門違い。

豊洲がダメだったら、また新たな移転先を探して再度建設するの?

そんなことしないでしょ?

なぜ当初の計画通りにしなかったのかなんて、あとでゆっくり調査すればいい。

早急に取り組まないといけないのは下記の2点。

 

①現在の空間を設けた計画で、安全性に問題があるのかどうかを調査

→汚染土対策の観点で問題がないなら、騒ぐ必要なし!

→汚染土対策の観点で問題があるなら、どんな工事を追加すればいいか検討する。

 

②豊洲市場に移った時のランニングコストはどれくらいか詳細に再計算

→①で問題があったとして、それを含めて持続的な運用ができるなら問題なし!

→運用するのにコスト的な問題があれば、今後どのような工夫をする必要があるか検討する。

 

これだけ。

 

小池百合子に物申す

「有言実行で『改革』しますよ!」

ってパフォーマンスをやりたいだけだろおばちゃんよぉ!

いろいろひっくり返して、移転を遅らせて、さらに赤字を膨らました上で、何にも新たな対策せずに、普通に豊洲に移転させる未来しかみえない。

どうせあんたじゃ何もわからないんだから、都の職員に任せておとなしくしとれ。

そうでないなら、豊洲の問題を早く整理してわかりやすくアナウンスせいっての!

 

都知事の年収下げても意味ねぇよ。

無能が席に着いたんじゃな。

倍の給料を払っても惜しくないような有能な知事を選びたい。

(今回の選挙じゃそんな候補者いなかったけど)

まだ舛添さんのほうが良かったんじゃね?

 

あと、「空洞」「空洞」言ってるけど、この地域だと普通に支持層まで杭を打ってると思うが?

建物は杭で支持してるのに、なんか建物が不安定に浮いてるような模式図を描くマスゴミも同罪。

タイ視察①~電線にビビる~

↓※前回の記事はこちら。結果的には読む必要ないけど。

タイ出張に向けて① - やぐち建築士の備忘録

タイ出張に向けて② - やぐち建築士の備忘録

タイ出張に向けて③ - やぐち建築士の備忘録

 

過去記事読むのめんどい人のために、前回までのあらすじ。

①業務でタイに出張することになった。

 その際にバンコクの建物を見てこいと上司より指示を受ける。

②タイの建築基準法を読んでみたが、構造的なことは何も書いてない。

③活断層はバンコク付近にはない。

結局タイの建築事情をよく知らないまま、現地に降り立つことに。

 

振り返ってみるとこれまでは内容ペラペラの記事だったな。。。

 

で、一日フリーの日があったので、バンコクを練り歩いた記録をば。

 

まずホテルから出て、駅に向かう。

タクシーが安いので、全然タクシーでいいのだけど、バンコクの電車とやらも経験すべきかと。

現地で使えるWi-Fiもあるので、土地勘全然ないままタブレットで地図を見ながら駅へ向かう。

 

 

 

まず道を歩いてて一番思うのは。。。

 

 

 

 

 

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電線すげぇ……!!

 

とにかく電線すげぇ。

日本のと比べて、まず配置が低い。

手が届きそうだ。

んで、細くていっぱいある。

んで、街路樹に絡みまくってる。。。

漏電とか大丈夫なんだろうか……!?

 

さらにビビったのがコレ。

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歩道橋に電線がほぼくっついている。。。

 

日本の感覚だと触れないように設置すると思うが、、、

本当に大丈夫なのか?

電気詳しくないから知らんけど。

日本と比べて、電線の電圧が低いのかな?

送電効率悪いと思うが。。。

 

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歩道橋から電線を触れる。(別に触らんけど)

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歩道橋の手すりに完全に接触している。。。

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ってか歩道橋の手すりに電線を這わせている。。。

 

 

 

 

 

いいのかタイ?

いいのかバンコク!?

 

 

 

↓歩道橋から見下ろした風景。

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完全に街路樹がもたれかかっている。。。

 

 

 

 

 

日本に帰ってきてから調べたところ、バンコクは樹木の成長が早いのでこうなるらしい。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いやいや、植物の成長が早いからって 諦めんなよ。

成長が早いってわかってるんだから、それを見越して電線張ればいいのだ。

熱帯のせいにするんじゃないよ。

国の性格の問題だと思う。

 

 つづく

タイ出張に向けて③

↓※前回の記事はこちら

タイ出張に向けて① - やぐち建築士の備忘録

タイ出張に向けて② - やぐち建築士の備忘録

 

いかんいかん。書くの忘れてた。

 

タイの活断層を調べてみた

正直そんな大したことはやってません。

グーグル先生で「タイ 活断層」って入れて検索かけてみると、こんな画像が引っ掛かりました。

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2014年5月のタイ地震のときのレポートですね。

タイにも活断層は多く存在するようです。

 

が、、、

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今回訪れる「バンコク」&「アユタヤ」は活断層から遠い遠い。

バンコクに最も近い緑色の活断層ですら100km以上離れている。

(断層の名称は英語なので読む気がおきない)

 

その他全然情報が得られない

あと、バンコク市街地の支持層レベルはどれくらい深いのかとか、杭長がどの程度なのかとか、地盤沈下とか問題が生じてないかとか。

全然見つからない。

 

なぜか?

それは、やぐちが「日本語の単語」で検索かけてるからでしょうね。

そもそも日本でタイの地震頻度とか、地盤の情報とか知りたい人がいないだろうから、日本語版の記事がない。

やっぱ海外のことを知りたかったら、英語で調べるべきなのでしょう。

 

わかってはいるが、TOEICスコア235の男にはそのハードルが高すぎる。。。

そんなわけで、ろくすっぽ現地のことを調査できないままタイへ降り立つのでした。

 

 

よって、次回記事以降、バンコクに降り立つわけですが、視察というより普通に観光な感じだったので、日記形式で状況をお伝えしたいと思います。

 

つづく

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